「チリンチリンアイス」のおばちゃんたち

御主人様が、眼鏡橋のたもとで歌い出したのは、ホームレスのおじちゃんの拍手をもらった翌日からだった。
長崎の観光名所、眼鏡橋は御主人様の職場から10分位の距離だ。
昼飯を素早く食べ終えると、オイラを抱えて小走りに出掛けて行った。

眼鏡橋には長崎名物の「チリンチリンアイス」のおばちゃんが数人いる。

説明しよう(^0^)
「チリンチリンアイス」とは車輪のついた小さなアイスクリームの屋台をおばちゃんが押して売り歩く画期的な代物なのだ。
チリンチリンと鐘を鳴らして客を集めることから「チリンチリンアイス」と呼ばれている。
コーン型のウエハースにおばちゃんがチャッチャッとアイスクリームを盛ってくれて一本100円。安くて美味。
長崎に来たら絶対食べてみるべし。観光しながらの立ち食いにベスト(^0^)
真冬でも商っている。ガッツだ。

ご主人様は、その「チリンチリンアイス」のおばちゃんに迷惑を掛けたらいけないと思って、少し離れたところに腰掛けて歌い出した。
周りの人々には青天の霹靂であったらしい。(^0^)
みんなご主人様に背を向けて、目を合わさないようにしてたなあ。
気がつくと「チリンチリンアイス」のおばちゃん達もご主人様から少しずつ離れていって、
ご主人様が歌い終わったときにはもう見えるところには居なかったよ。(^0^)

初日は完璧な異邦人だった。
ご主人様が孤独な演奏を終えてオイラをケースにしまいかけると、一人の紳士が近寄ってきた。
二言三言あいさつを交わして、最後にご主人様に名刺を渡して去っていったんだけど、名刺を見たら保護司のおじさんだった。(^0^)
ご主人様、あぶなそうなやつに見えたのかなあ(^0^)
参ったね。(^_^;)

しかし、そのくらいで懲りる御主人様ではない。
連日、眼鏡橋に通っているうちに、「チリンチリンアイス」のおばちゃん達とも仲良くなって、アイスを差し入れてもらったり、立ち止まってくれるお客さんが少ないときは「元気出さんば!」と励ましてもらったりしたなあ。
調子のいいときには、お客さんが「チリンチリンアイス」をおごってくれたりしたから、少しはお役に立てたのかも知れない(^_^;)

今、また、寒い季節だけどおばちゃんたち元気かなあ…。

H.12.01.20

 

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